「BACH COLLEGIUM JAPAN」
「A Concert to Benefit the Yale Disaster Relief Fund for Japan」と題して、日本人音楽監督、鈴木雅明氏率いる「バッハ・コレギウム・ジャパン」のコンサートが3月26日、イェール大学のWoolsey Hallで開催されました。当日は2,000人を超える来場があり、32,000ドル以上の収益があったそうで、全額寄付に充てられるとのこと。素晴らしい演奏をしていただいた演奏者、聴衆の方はもちろん、会場での募金にも協力して下さった方々、募金活動その他のサポートを一生懸命していただいた日本人留学生を含めた学生さんたちにも、一日本人として心から感謝したいと思います。
実は、このコンサートの開催自体は以前から予定されていたものでしたが、大学側のご配慮で、急遽チャリティーコンサートにして下さったのです。地震の発生した当日、イェール大学のリンダ・ロリマー副総長から夫に、暖かい励ましと大学としても早速チャリティーコンサートを開催して全額寄付する申し出のメールが届きました。ロリマー副総長は、東京大学や早稲田大学との提携を取り仕切り、日本との関係強化に注力していただいている方だけに、特に素早く行動していただいたのだと思います。
「バッハ・コレギウム・ジャパン」は、オルガン、チェンバロ奏者で東京芸術大学教授の鈴木雅明氏が、世界の第一線で活躍する日本人のオリジナル楽器のスペシャリストを擁して1990年に創設したオーケストラと合唱団のグループ。鈴木氏は、イェール大学の音楽大学院(School of Music)および宗教音楽研究所(Yale Institute of Sacred Music)の招聘教授であり、今回の演奏会は、多くの日本人演奏家もニューヘイブンに集結し、震災チャリティーとしては、予定していたわけでもないのに最適のタイミングでした。
演奏曲目はバッハのミサ曲ロ短調、BWV232。宗教音楽独特の荘厳で、静かな中に情熱的な祈るような音色というのでしょうか、心にしみる素晴らしい演奏でした。鈴木先生は、なんと大震災を経験した神戸のご出身とのこと。同じホテルに滞在していたため、翌日の朝、ロビーでご挨拶させていただきましたが、特に多くを語られませんでした。おそらく深い思い入れがあり、それが演奏に現れていたように感じました。素晴らしい演奏にも増して、演奏者の思いと聴衆の思いが一つになった、とても暖かいコンサートでした。
http://www.yale.edu/ism/events/JapanRelief.html
大変有り難い事に、大学によるチャリティーコンサートは次々と継続されています。4月11日には2月にも演奏会があったばかりの「東京ストリングスカルテット」によるチャリティーコンサートが予定されています。
大変有り難い事に、大学によるチャリティーコンサートは次々と継続されています。4月11日には2月にも演奏会があったばかりの「東京ストリングスカルテット」によるチャリティーコンサートが予定されています。
また4月17日「Yale Camerata」5月6、7日には鈴木先生による「Yale Schola Cantorum」の演奏会も予定されているようです。
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