8月の最終週は、9月の新学期に備えて、オリエンテーション・ウィークでした。
ロースクールでも、法学部教授によるオリエンテーション向け講義が講堂で行われ、学生に交じって講義を聴いてきました。
「ニューヘイブンの紹介、歴史」、「法学教育の歴史」、「事案の提起」について講義がありました。
「ニューヘイブンの歴史」については、また別の機会に詳しく書きたいと思いますが、1641年に、Nine Square Plan という、ニューヘイブン・グリーンを中心とする9つの正方形計画(西はHigh Streetから東はChurch Streetまで)から街が発展していった様子と衰退していった経緯、イスラエル系、イタリア系、アフリカ系、ヒスパニック系移民の移住の様子、道の名称の由来等について知識を得ることができました。
「法学教育の歴史」の講義では、イギリス法(コモン・ロー)をベースとしてアメリカ法が発展していった様子及び、法学教育の歴史について講義がありました。
「事案の提起」の講義では、裁判所の種類と原告・被告の呼び方(原審、控訴裁判所、最高裁判所で原告、被告の呼び方が違うということを今回初めて知りました)のほか、ある事案を例にどのように訴訟を提起していくかについて簡単な紹介がありました。
最後に、教授が、実際にあった悲しい事案を例に出しながら、涙ながらに、「弁護士というものは、たんたんと法律業務を早くこなすことがよいのではなく、一人間として、依頼人の気持ちを考えながら、時には依頼人の悲しみを共有して業務を遂行することが大事である」と言っていたのが印象的でした。イェール大学ロースクールは、ロースクールの全米ランキングで1位と言われていますが、そのような大学でこれから法学を学ぼうとしている学生に対して、教授がこのようなアドバイスをするということは、大変素晴らしいと思うとともに、感激しました。学生もこの講義の後、スタンディングオベーションをしていました。授業でスタンディングオベーションを見たのは初めてです。
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